上棟式とは
上棟式とは
- 棟木が上がったことを喜び、感謝する場
- 今後の工事の安全祈願
- 職人さんたちへのねぎらいを伝える場
基礎工事が終わったら、木材が搬入され、木工工事が始まります。
いよいよ家の骨組みを組み立てる建て方(上棟)です。
棟木が上がったら、「建前」「棟上げ」とも呼ばれる上棟式を行います。
地鎮祭と違い、上棟式は儀式というよりは、無事に棟が上がったことを喜び、感謝するお祝い。
そのため最近は神主さんにお願いせず、棟梁が代行して執り行うことも多くなっています。
上棟式をしない人も増えている?!
以前に比べると、最近は上棟式をやらない方も増えているようです。
たしかに準備が忙しいですし、お金もかかります。
それでも、あなたや家族が安心して暮らせる家を建ててくれる職人さんたちをねぎらい、今後の工事の安全を祈願するためにも、何らかの形で感謝の気持ちを示した方が、職人さんたちにも引き続き気持ちよく仕事をしてもらえます。
上棟式をやらない場合は、宴会なしの「略式」だけでも検討されてみてはいかがでしょうか。
上棟式に向けて準備するもの
上棟式は「大安」「先勝」「友引」などの吉日を選びます。
ただし日曜日は避けましょう。
日曜の朝早くからの作業騒音は近所迷惑になりますし、本来は職人さんが身体を休める日だからです。
【上棟式に向けて準備するもの】
- 棟梁や職人さんへのご祝儀
- お神酒を一升瓶で2本
- 米
- 塩
- 宴会の料理(宴会を行わないなら、折詰とお酒を用意)
上棟式に向けて準備するものは地域によって異なる部分もあるので、事前に神主さんや棟梁に確認しておくと安心です。
また、ご祝儀や料理の準備のために、出席者の人数を施工業者に確認しておく必要もあります。
運転して帰る人のために、宴会を開く場合はノンアルコールも用意すると親切です。
上棟式の流れ(例)
1:朝から建て方、棟上げ作業
2:10時頃にお茶を出す
3:12時頃に昼食を出す
4:建て方、棟が上がる
5:15時頃から上棟式の準備
1)棟梁が棟木に幣串を立てる
2)骨組みに板を渡して祭壇をつくり、米・酒・塩・野菜・穀物・などを供える
6:上棟式
1)祭壇清めの儀
棟梁が建物四隅に、東西南北の順番で塩をまいて清めます。
2)お祓いの儀
棟梁が祭壇に向いてお祓いをします。
3)降神の儀
祭壇に二拝二拍一拝し、お神酒を開栓します。
4)四方がための儀
棟梁が建物の四隅に酒、米、塩を三度まきます。
建て主や設計者と一緒にまくこともあります。
5)お神酒を出席者全員でいただきます。
6)地域によっては、建て主自身が棟木に上がって、餅まきをします。
7:建て主が挨拶し、乾杯をして直会(宴会)へ
8:建て主から棟梁へご祝儀を渡します。
9:手締めで会を締めくくります。
10:幣串と棟札を祭壇からさげ、家内安全、無災害を祈願して屋根裏に納めます。
棟札には
表側に鎮火防止を司る神「五帝龍神」「岡象女神」
裏側には建て主、設計者、施工者の名前
が書かれます。
上棟式での建て主の挨拶、何を話せばいいの?
ひねりはありませんが、我が家は下記のような挨拶をさせてもらいました。
「みなさまのおかげで、本日、無事に上棟をすませることができました。ありがとうございます。これからの工事につきましても、みなさまには、くれぐれもお怪我のないよう、安全第一でお願い致します。」
上棟式にかかる費用はいくら?ご祝儀はいくら包めばいいの?
- ご祝儀は、棟梁と鳶頭には2万円〜3万円くらい、その他の職人さんには5千円〜1万円くらいが相場です。
- お昼のお弁当と10時と15時のお茶。1千円〜3千円程度を人数分用意します。
- 直会(宴会)でのお料理。3千円~5千円程度を人数分用意します。
- 引き出物。2千円~6千円程度を人数分用意します。
- 上棟式セットは1万円くらいが目安です。
- お供え物(清酒・米・塩)の費用として数千円。
一般的に、合計で10万円〜30万円くらいかかります。
ご祝儀の表書きは「上棟祝儀」「上棟御祝」「内祝」などとします。
上棟式に用意するお酒に決まりはあるの?
上棟式に用意するお酒は「奉献酒」とも呼ばれ、清酒2升を奉げるのが一般的です。
ただし上棟式を神主さんに依頼するか否かで「のし紙」の表書きが変わってきます。
- 神主さんを上棟式に呼ぶ場合は「奉献」(職人さんの分も奉献で大丈夫です)
- 神職を上棟式に呼ばない場合は「祝上棟」
上棟式のお弁当はどんなものを用意すればいいの?
まず思い浮かぶのは「仕出し弁当」です。
ただ仕出し弁当だと見た目は美しいですが、正直、量が少ないかなと思いました。
力仕事をしてもらいますし、若い職人さんたちならモリモリ食べたいはずです。
でも当日は13人程いらっしゃるそうなので、お弁当の値段をグレードアップするのは避けたいところでした…。
そこで私たちは「ほっともっと弁当」にしました。
ご祝儀も渡しますし、建て主の体裁だけを考え、冷たくて量の少ない気取ったお弁当より、温かく馴染みのあるお弁当の方が喜んでもらえるかなという結論に至ったからです。
もちろんご飯は大盛りで注文しました。
工事の車や出入りする職人さんが増えて騒がしくなるから、近所の方にも予定を知らせて、挨拶しておいた方がいいわね。