住宅ローン控除(住宅ローン減税)とは、入居した年の年度末に、確定申告・年末調整をすることで、13年間で最大455万円の税金が戻ってきます。
ここ数年は、年度により制度内容が大きく異なるので、一緒に最新情報を確認していこう。
住宅ローン控除とは
住宅ローン控除(住宅ローン減税)とは、返済期間10年以上の住宅ローンを利用して、注文住宅をはじめとする住宅の新規購入や増改築をした方のための減税制度です。
要件を満たすことで所得税が減税されますが、ここ数年は住宅等の区分がより細分化され、それに応じて借入限度額や控除期間が異なるようになりました。
これまで住宅ローン控除の制度内容が大きく見直された時期には、以下のような社会的背景がありました。
- 消費税率8%への引き上げ時の措置
- 消費税率10%への引き上げ時の措置
- 経済対策のための措置(←現在はココ)
住宅ローン控除(減税)の計算
令和4年(2022年)1月1日〜令和7年(2025年)12月31日の間に、居住のための家を新築または取得した場合の主な要件は次の通りです。
住宅ローンの借入限度額
2022年〜2023年 入居 |
2024年〜2025年 入居 |
|
---|---|---|
1)認定住宅 | 5,000万円 | 4,500万円 |
2)ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 |
3)省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 3,000万円 |
4)その他の住宅(一般の新築住宅) | 3,000万円 | 2,000万円 |
住宅ローンの控除期間
2022年〜2023年 入居 |
2024年〜2025年 入居 |
|
---|---|---|
1)認定住宅 | 13年間 | 13年間 |
2)ZEH水準省エネ住宅 | 13年間 | 13年間 |
3)省エネ基準適合住宅 | 13年間 | 13年間 |
4)その他の住宅(一般の新築住宅) | 13年間 | 10年間 |
住宅ローンの控除額
控除率は、全期間、一律0.7%です。
それぞれの、年間の控除限度額は下記の通りです。
2022年〜2023年 入居 |
2024年〜2025年 入居 |
|
---|---|---|
1)認定住宅 | 35万円 | 31.5万円 |
2)ZEH水準省エネ住宅 | 31.5万円 | 24.5万円 |
3)省エネ基準適合住宅 | 28万円 | 21万円 |
4)その他の住宅(一般の新築住宅) | 21万円 | 14万円 |
つまり、それぞれの最大控除額は下記のようになります。
2022年〜2023年 入居 |
2024年〜2025年 入居 |
|
---|---|---|
1)認定住宅 | 35万円×13年間 =455万円 |
31.5万円×13年間 =409.5万円 |
2)ZEH水準省エネ住宅 | 31.5万円×13年間 =409.5万円 |
24.5万円×13年間 =318.5万円 |
3)省エネ基準適合住宅 | 28万円×13年間 =364万円 |
21万円×13年間 =273万円 |
4)その他の住宅(一般の新築住宅) | 21万円×13年間 =273万円 |
14万円×10年間 =140万円 |
住宅ローン控除を受けるための条件
次に、住宅ローン控除を受けるための基本的な条件をまとめていきます。
新築住宅の場合
住宅の新築・新築住宅の取得の場合 | |
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対象者 |
|
家屋の条件 |
|
適用除外 | 居住年と、その前後の2年ずつの、5年の間に
などの特例を適用している場合、住宅ローン控除の適用は受けられません。 |
新築住宅の場合の着目ポイントは「床面積」です。
「登記簿」に表示されている床面積により判断され、販売資料や売買契約書に記されている床面積とは異なります。
算出方法の違いによるものですが、総じて登記簿に記載される床面積の方が小さくなりがちです。
心配な場合には、登記簿に記載されている床面積の事前確認をされるといいです。
住宅ローン控除の申請に必要な書類
最後に、住宅ローン控除の申請に必要な書類をまとめます。
入居した年の確定申告に添付する書類
住宅の新築・新築住宅の取得の場合 | ||
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書類名 | 入手先 | |
確定申告 (共通) |
確定申告書の用紙 | 税務署 |
控除を受ける金額の計算明細書 | 税務署 | |
住宅・土地の登記事項証明書 | 法務局 | |
住民票の写し | 役所 | |
源泉徴収票の原本(※) | 勤務先 | |
工事請負契約書の写し | 本人 | |
住宅ローンの年末残高証明書 | 金融機関 | |
認定長期優良住宅の場合 | 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し | 工事業者 |
住宅用家屋証明書またはその写し | 役所 | |
認定長期優良住宅建築証明書 | 工事業者 | |
認定低炭素住宅の場合 | 低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し | 工事業者 |
住宅用家屋証明書またはその写し | 役所 | |
認定低炭素住宅建築証明書 | 工事業者 | |
ZEH水準省エネ住宅の場合 | 住宅省エネルギー性能証明書 | 工事業者 |
建設住宅性能評価書またはその写し | 登録住宅性能評価機関 | |
省エネ基準適合住宅の場合 | 住宅省エネルギー性能証明書 | 工事業者 |
建設住宅性能評価書またはその写し | 登録住宅性能評価機関 |
(※)は給与所得者の場合のみです。
2年目以降に必要な書類
給与所得者の場合、控除を受ける最初の年のみは「確定申告」が必要ですが、翌年以降は「年末調整」で対応してもらえます。
書類名 | 入手先 | |
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確定申告の場合 | 住宅ローンの年末残高証明書 | 金融機関 |
年末調整の場合 | 給与所得者の住宅借入金等控除申請書 | 勤務先 |
年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書(該当年分) | 税務署 | |
住宅ローンの年末残高証明書 | 金融機関 |