「自分は甘いセールストークに騙されたりしない」って思っていませんか?
トラブルに巻き込まれた方々も、自分だけはと思っていたはず。
以下4つの事例を読んでおけば、注文住宅の購入トラブルに巻き込まれるのを、未然に防ぐことができます。
注文住宅の営業の決まり文句1「後から変更できます」
営業担当者が一番よく使い、一番危険な決まり文句が「後から変更できます」です。
契約を結ぶ前は、営業担当者も契約を結びたいので、多少のわがままは聞きますという姿勢です。
しかし、このフレーズは変更できる範囲を明確にしているわけではありません。
実際に変えようとすると嫌な顔をされたり、難しいと言われたりすることもあります。
また変更できても、想定外の変更なので、追加費用がかかると言われることもあります。
契約前の口約束で「後から変更できます」とだけ言われた場合、それは何の意味もなさない言葉だと心に留めておいてください。
むしろ「後から変更できます」と言われたなら、
「どの範囲までなら、いつまで変更ができるのですか?」
「後から変更した場合、追加費用はかかりますか?」
など一歩踏み込んだ質問をして内容を確認し、きちんとメモに残しておくなど「言質を取る」ようにした方が安心です。
注文住宅の営業の決まり文句2「キャンペーン期間中の今なら値引き」
「キャンペーン期間中の今なら値引きできます」も営業の決まり文句です。
ただ現実的には、キャンペーンは常時行われていることが多いです。
確かに、景品的なものは期間が限定されていることがありますが、値引きできる範囲は大きく変わるわけではありません。
相手も商売なので、値引率は社内で決められており、時期によって大きく変動することはありません。
またキャンペーンのセールストークに乗せられて急いで契約したものの、変更したい部分が発生して、変更工事費用が追加発生していたら、値引きも景品も割に合いません。
時期がずれても、トータルコストは大幅に変わることはありませんので、契約を結ぶ前に、納得できる設計プランにするのが先決です。
注文住宅の営業の決まり文句3「月末までに契約すれば値引き」
決まり文句2に似たもので「月末までに契約して頂ければ、値引きします」という営業トークもあります。
同じ趣旨で「見積もりの契約期限が迫っています。期限をすぎると、価格が変わってしまいます。」という言い回しもあります。
しかし、これは他業界でも同じですが、営業実績のカウント締め日が近づいている時期のセールストークです。
繰り返しになりますが、値引率は社内で決まっているので、時期がずれても、トータルコストは大幅に変わることはありません。
契約を結ぶ前に、納得できる設計プランにするのが先決です。
注文住宅の営業の決まり文句4「オープンハウスに協力してくれれば値引き」
判断が難しい営業の決まり文句に「オープンハウスに協力して頂ければ値引きします」というのがあります。
競合他社に勝つべく「〇〇様のように選ばれたお宅にしか提案していない」など「選ばれた」ことを強調してくる会社もあります。
しかし、この場合、その会社のモデル住宅になるということです。
つまりその会社がアピールしたい点を打ち出した家づくりをしないといけないので、自分たちの希望を重視したプランにこだわっていくと、最終的にはモデル住宅にならない場合もあります。
少なくとも、他人にあまり出入りしてほしくない方、間取りの細部を他人に知られたくない方は、どんなに値引きが魅力的でも断った方が懸命です。
逆に、自分たちが希望する家づくりと同じ方向性を持つ会社からの提案であれば、検討してみる価値はあります。
ただ、自分たち家族だけが「選ばれた」根拠はどこにもありません。
色々な家庭に同じように声をかけていると考え、提案内容はよく確認してください。
信頼できるハウスメーカーと巡り会う方法
甘い営業トークにのせられて、契約を急いだばっかりに、妥協したプランで家づくりが進んでしまっては、後悔してもしきれません。
注文住宅だからこそ、じっくり考えて、こだわりたい部分があったはずです。
設計面・工事面・金銭面でのトラブルを未然に防ぐためにも、契約は納得できるまで吟味してください。
そして優良な注文住宅会社を見極めるために欠かせない手順が相見積もりですが、相見積もりは5社前後に抑えておくのがポイントです。
なぜなら注文住宅の場合、本来の相見積もりと違って、設計コンペの要素を含んでいるので、頼む側にもそれなりの心構えが必要だからです。
提案される設計プランも異なるので、
「プラン自体は良いか」
「そのプランに対して費用が妥当か」
「提案されている間取りの狙いは何か」
「将来のライフスタイルの変化に対応できる内容か」
など、あなた自身で総合的に判断しなければなりません。
理想の家づくりのためではありますが、労力がいるので、あまり数を欲張っても十分に検討できません。
まずは5社に頼んでみて、どの会社のプランもしっくりこない場合には、改めて別の会社に見積もりを頼むがおすすめです。